2018年度全国農業新聞連載Ⅸ上州アグリ100年ブランド戦略

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★群馬県中央域を「本丸」に
★「地域No.1ブランド」を




 もう一度、③の「自己分析」に立ち返って、当協議会の各会員たちが所有する経営資源や中核能力の「真の実力」を分析してみるならば、おおよそ次のようになるだろう――。

 …AI・IoTを活用するような先端農業には取り組めないし、個人間取引アプリ活用の販売に乗り出せるほどの若さもない…。

 …メーカー品に対抗できるような加工品づくりに取り組めるほどの才覚もないし、北海道に勝てるような大規模化・量産化を実現するのも無理…。

 …強みがあるとすれば、「土づくりと栽培技術の向上」による品質づくりだけだが、首都圏に出て全国トップレベルの「土俵」で勝負できるほどの品質までを達成するにはまだまだ多くの時間が必要…。

 …しかも高齢の零細農家であるから、仮に、ある程度の品質基準をクリアするブランド化品目は作り出せたとしても当面、その出荷量は3,000や5,000の単位が「関の山」…。

 ――ということは、出荷量の3,000や5,000に見合った「販売エリア」を対象に、高齢の零細農家でも取り組める「販売形態」で着手すること――それが④の「仮定仮説」の最終的な回答になってくるだろう。

 ならば、その本丸とも言うべき「販売エリア」とはどこか。ここまでくれば、もう難しい話ではない。

 出荷量で3,000や5,000が単位のブランド化品目ならば、人口100万人前後の消費地で十分のはずだ。ということは、群馬県中央域というエリアに限定しても顧客は十分確保できるということになる。

 そのうえ、全国の情報が日々氾濫しているような首都圏よりは、情報量が少ない地方で商品情報を消費者に提供するのだから、それだけ認知度の普及も早い。

 加えて地方には、彼らにも馴染み深い直売所や道の駅が点在する。これらを拠点にするならば、高齢の零細農家でも小売価格の決定権を持って自ら直売することも可能だろう。
 
 さらにはエリア内のライバルも、首都圏に比べたら圧倒的に少ないのだから「地域No.1ブランド」の地位も達成しやすい。

 早く言えば――強豪だらけの大消費地に豆鉄砲を撃つような戦いは避け、まずは重点的な販促を地元でくり広げて地盤を固め、「本丸」を築いていく――そんな発想から生まれたのが「半径30kmの地域経済圏確立」だった。(つづく)

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