高木響正の戦略的提言

アクセスカウンタ

zoom RSS 2016年度全国農業新聞連載「地域農業のプル戦略」No.08

<<   作成日時 : 2017/05/11 19:10   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像










★拠点整備に向けた事前作戦を進言
★動いたのは一握りの若手農家だけ…



 人口約1万5千人で、稲作農業を主体とする、A県のB町に「拠点施設整備構想」が浮上したのは今から6〜7年前のこと。
この頃から農業界では「6次産業化」が叫ばれ、これに呼応するように町の一大プロジェクトとして掲げられたのが、惣菜加工や飲食を含めた直売施設を町内に整備し、地元農業者の所得向上をめざす――という、この拠点構想だった。

 当連載の読者なら、こうした「直売化」に着手する場合は、それ以前に実践すべき「前段作戦」がいくつかあったことは、すでに承知のはずである。 

 一つは、遠方土日客を対象に情報を発信するための「ブランド化」。もう一つは、地元平日客の日々の食生活に応えられるよう年間120品目前後を供給するための「多品目化」(作付け体系転換)であった。
 また、「6次化」という意味では、加工・惣菜・調理品の開発にも事前に取り組み、拠点施設が開業した際には即対応できるよう下地を作っていくことも「前段作戦」の一つになる。
 そして最終的には――これらの「前段作戦」を、発信拠点となる「直売化」施設の実質稼働にどうリンクさせ、展開していくか――「6次産業化」の真意として、そうしたシステム構築も想定していくことが、「プル戦略」における「第一段階作戦」(連載5参照)の全容になってくる。

 ゆえに筆者も、B町に拠点構想が浮上した時点で、戦略・作戦の構想と実践が必要であることを説き、また、「前段作戦」については今からすぐにでも着手するよう進言した。
 
 これを受けて、B町でも役場内に担当部署を設置し、町幹部や議会関係者、主だった地元農業者を対象とした農業活性化のための「戦略&作戦セミナー」を随時開催するようになり、また、「前段作戦」を推進するための支援事業も整えた。

 だが、どれほどの人が戦略・作戦の重要性を、さらには「プル戦略」における「第一段階作戦」の全容を理解しただろう……。
 
 残念ながらB町の農業界にとっては、戦略・作戦など「遠い対岸の火事」だったようで、早急に着手すべき「前段作戦」も遅々として進まなかった。

 いや、一部では、多少なりとも進んだと言うべきだったろうか…。
 「反収を減らしてでもブランド米作りにチャレンジしたい」という若手農家が登場したし、水田にポンプアップ施設を導入して多品目の野菜作りに挑戦する若手農家も登場した。
 自宅に加工施設を設けて、ドレッシングやパン・菓子づくりにチャレンジする若い農業女性も登場した。
 しかし、それは「ほんの一握りの若手農家」に過ぎなかった。 (続く)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
2016年度全国農業新聞連載「地域農業のプル戦略」No.08 高木響正の戦略的提言/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる