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zoom RSS 2016年度全国農業新聞連載「地域農業のプル戦略」No.04

<<   作成日時 : 2017/04/07 12:52   >>

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★ブランド力を証明する「直売化」
★経営安定の「多品目・長期供給化」



 第二の作戦「直売化」とは、ブランド品目を直売するためのシステム構築だ。
 百貨店や著名シェフを頼って地域のブランド品目を販売するようでは「本物」にはなれない。ブランド力が地場産品にあるのか売り手にあるのか不明瞭になるからである。また、流通過程における品質管理も不完全になるために偽装のリスクも生じやすい。
 その意味でも必須なのが「直売化」で、早く言えばこれは「地域に販売拠点を設け、地域で販売会社を設立する」という話だが、実際の経営は、そう簡単にはいかない。なぜなら、ブランド品目にはつねに付加価値と販売量のジレンマが付きまとうからである。
 ブランド品目は品質基準を高度にすればするほど、付加価値は上がるが、販売できる量が少なくなる。結果、ブランド購入目的の客を集めても販売量そのものが少なくなっていくから、販売拠点の「安定経営」に課題が生じてくる。
 
 そこで必要となるのが第三の作戦――地域客を対象とした販売品目の「多品目・長期供給化」になる。
通常、地域で生産される農産物は70品目前後だが、一般生活者が年間に必要とするのは120品目以上。
そこで120品目を地域で揃え、販売拠点の「安定経営」を目指すのが「多品目・長期供給化」(作付け体系の転換)になるが、出荷者に「120品目作れ」と無理強いしても実現はしない。
 では、どうするのか――新潟県のとある直売所に対して地元普及組織が実施した事例を紹介しよう。
まずは、出荷者全員に「次年度出荷したい品目とその生産出荷計画量」を月別に区切ってヒアリングし、これをデータベース化する。
 次に、このデータを品目別でグラフ化し、採取時期が異なる品種や作型などの参考も書き加えた「品目別シート」を作成。これを冊子にまとめて毎年春、出荷者に公開するようにした。
 結果、出荷者にはその年の品目別の出荷量や集中・減少時期、生産者数などが一目瞭然となり、栽培時期を前後にずらすのも、出荷者や出荷量が少ない品目へと転換することも、自在に目論めるようになった。
また、地域で栽培されていない品目も明らかになるため、新品目に挑戦する出荷者も増えていった…。
 要するに情報収集・開示次第で「多品目・長期供給化」は自ずと実現するという事例だが、作戦展開の理想を言えば、「多品目・長期供給化」は、「直売化」を完成するより前に、「ブランド化」と合わせて先行させておくことが望ましい。
 ただし――これだけで地域の客が集められるかと言えば、そうはいかない。昨今の消費者は「手抜き族」だからだ。そこで第四の作戦が浮上する。それが「6次化」である。(続く)

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