高木響正の戦略的提言

アクセスカウンタ

zoom RSS 2016,年度全国農業新聞連載「地域農業のプル戦略」No.01 

<<   作成日時 : 2016/07/24 12:06   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像










★山形県A町に最新の直売所オープン
★プル戦略の第一歩としての直売機能だが


 今年5月14日(土)、人口1万5千人程度の町、山形県A町に最新型の農産物直売所がオープンした。
 敷地は約7,000u。約80台の駐車場に約600uの芝生園を配し、西側の緑地帯には高い樹木が並木のように立っている。その並木を背に建てられたのが同直売所だ。
 建屋は延べ床面積約500u。外観は赤いフランス煉瓦と白壁を基調にした南仏プロヴァンス風デザインで可愛らしさを主張する。

 店内は農産物や加工品、惣菜・弁当・菓子・日配品類の売り場が約200u。ほかに惣菜&レストラン用キッチン、約25名収容のレストランホール、ストックヤードなどが配されたコンパクトな造りだが、床や什器はシックな木目調で統一され、百貨店に居るような気分にもさせてくれる。
 そのせいか、この日の朝の内覧会・竣工式典では、訪れた県庁・県議会・町議会・マスコミの関係者のだれもが「従来の直売所のイメージを覆すようで…」と驚きの色を隠さなかった。

 さらに10時の開店ともなると、町内外から来店客が押し寄せ、早々に入場制限しなければならなくなり、それが夕方まで継続。店は終日大混乱の状態で、結局、同店のスタッフに役場関係者の総勢約20名では手が足りず、町民ボランティアのヘルプまで仰いだ。
 
 朝から恐ろしいまでの喧騒に包まれた開店初日――関係者は嬉しい悲鳴を上げたが、反面、その喧騒ぶりを見るにつけ、筆者には漠然とした不安が去来した。
 たとえば、「開店人気」――新規に店がオープンすれば、モノ珍しさで必ず人は集まる。だが、それも持続して半年ほどのこと。その後、客のニーズに応えられず、沈んでいった直売所や道の駅を、筆者は数多く見てきている。
 
 同店の正念場もおそらくは半年後になるだろう。
 果たして「開店人気」を乗り越える力だけの持ち得ているのかどうか。半年後が浮沈を決する大切な時期になるはずだ…。

 いや、それよりももっと大きな不安があった。
 それは――この町の人々の、いったい幾人の人が、同店を「単なる直売所」ではなく、「地域農業のプル戦略」の第一歩として理解していてくれるのか――だった。

 さかのぼれば、筆者がA町に、「プル戦略」を語ったのはもう6年も前のこと。その作戦の中の一つの手段が「販売拠点の整備」ではあったが、今となっては、そんな戦略も忘れ去られて、直売所だけが「一人歩き」……胸に去来したのは、そんな危惧でもあった。

 ならば、当連載タイトルにも採用した「プル戦略」とはいったい何か。次回から事例を交えながら解説していきたい。(続く)



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
2016,年度全国農業新聞連載「地域農業のプル戦略」No.01  高木響正の戦略的提言/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる